3.サイクリック
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FL-netでは2つのデータ通信方法をサポートします。
- 周期的なデータ伝送をおこなうサイクリック伝送
- 非周期的なデータの伝送を行うメッセージ伝送
このセクションでは1のサイクリック伝送について記述します。
3.1 コモンメモリ
サイクリック伝送は全ノードが共通して持っているコモンメモリを利用することによりおこなわれます。コモンメモリは領域1と領域2の二つの領域があります。この2つの領域は領域1がバイト領域、領域2がワード領域であり、またトータルの領域サイズが異なります。各ノードは他ノードが送信する領域1と2のデータを自分の内部に持つコモンメモリにリフレッシュすることによって、データを取得します。
3.2 サイクリックの概要
- 各ノードは自ノードが使用するコモンメモリをオフセットとサイズで指定
- 領域1のMAX0.5kワード・領域2のMAX8kワード
- 領域1はバイト領域・領域2はワード領域
- 領域1・領域2を共に持たないノードの存在が可能
- 領域1だけを持つノードの存在が可能
- 領域2だけを持つノードの存在が可能
- トークン保持時に自ノードの全て持つ領域1・領域2のデータを送信する
- 送信するデータサイズが1024バイトを超える場合は分割して送信する
- 他ノードと領域の共有はできない(オフセットは異なる必要があり)
- コモンメモリは他ノードと重ならなければノード番号にかかわらず、任意の場所に設定可能
- ネットワークに加入してしまうとコモンメモリのサイズ・アドレスは変更することができない
- 同一ノードが送信する領域1と領域2のデータの同時性は保証しなければならない
3.3 サイクリックフレーム
自ノードの領域1・領域2のデータを送信するフレームをサイクリックフレームと呼びます。サイクリックフレームは領域1、領域2の順に並べて送信されます。また、領域1と領域2の合計サイズが1024バイトを超える場合は1024バイトごとのフレームに分割してトークン保持時に全て送信されます。
ex1) 領域1(2byte)・領域2(20byte)を持つノードのサイクリックフレーム
領域1、領域2の合計が1024byteを超えない場合は1フレームで送信されます。
ex2) 領域1(24byte)・領域2(2000byte)を持つノードのサイクリックフレーム
領域1、領域2の合計が1024byteを超える場合は複数フレームに分割されて送信されます。
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